【初心者向け】広告運用に必要な管理方法とは?
代理店が使っているテンプレートを紹介

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広告運用の形態が多様化し続ける今、管理すべき指標も増加し続けており、広告担当者が取り組むべき業務は肥大化の一途をたどっています。しかし、成果を出すために求められる基本的な考え方や管理方法は大きく変わっていません。では、具体的にどのような手法が有効なのでしょうか。今回は、広告運用の管理で押さえるべきポイントや、活用したいテンプレートをご紹介します。

 

 

 

Web広告効果測定で必ず押さえておきたいポイント

まず初めに押さえるべき点は、広告効果測定時の目標設定です。

 

広告施策は何らかの目的を果たすために行うものであり、その先には必ずターゲット層が存在するはずです。そして、その目的に沿ったコンバージョン(例:問い合わせ件数、申込件数)を定め、それを指標化することで、成果測定を行うことが可能になります。

 

まとめると、次の①~③のようになります。

 

目的・ターゲットを明確化する

②目的に沿ったコンバージョンを定義する

③最適な指標を選択する

このような点を踏まえて施策を実施し、広告の効果測定を行う流れが基本となります。では、広告代理店を始めとするマーケティングの現場では、どのようなテンプレートを扱われているのでしょうか。実際に扱われている例を見てみましょう。

 

例1. 広告施策別の効果測定を可視化

1つ目は、施策別のコンバージョン(CV)を記載する形式です。

 

例えば、先週のCVが100件発生していたとしても、「どの広告がCVに貢献したのか?」「どの広告経由のCVが増加傾向にあるのか?」といったことがわからなければ、的確な改善施策を打つことはできません。

 

そこで、多くの広告代理店では「実施した施策別」に成果の比較を行っています。リスティング広告、リターゲティング広告、アフィリエイト広告といった具合で施策ごとに項目を設けて、それぞれのCV数・CV率を測定します。もちろん予算などの諸条件によってCVにも変化が出てくるため、それらの条件を揃えた上で比較を行うことが重要です。

 

例2.アトリビューションの把握

2つ目は、成果に至るまでのすべての接触履歴を示す「アトリビューション」の把握です。

 

広告が果たす役割は最終的なコンバージョンの創出のみならず、「初期認知の獲得」や「継続接触の創出」など様々。だからこそ、それぞれの広告が各段階でどの程度貢献しているのか評価することは、極めて重要です。

 

例えば、次のようなフォーマットでの計測が考えられます。

 

<縦軸:アトリビューション名>

(例)

 ・リスティング広告(Google)

 ・Yahoo!プロモーション広告

 ・Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)

 ・自然検索

 ・ニュースサイト

 

<横軸:各段階での貢献度>

・初期認知

・継続接触

・刈り取り

 

ここで仮に、「リスティング広告は、初期認知40%・継続接触15%・刈り取り3%」「Yahoo!プロモーション広告は、初期認知15%・継続接触10%・刈り取り7%」という計測結果が出たとします。結果として、「リスティング広告は最終CVへの貢献度はあまり高くなくても、初期認知への貢献度が高い」、ということが明らかになるわけです。

 

このような結果を踏まえることで、広告施策の改善を行うにあたり、的確な判断を下せるようになります。

 

続いて、広告の測定結果を正確に関係者間で共有するために必要なものが「レポート」です。そして、内容が伝わりやすいレポートに欠かせない要素が、数値の大小や変化をわかりやすく伝えるための「グラフ」といえます。

 

では、内容が伝わりやすいレポートをつくるための具体的なテクニックを見ていきましょう。

 

運用型広告のレポートを伝わりやすくするグラフ作成のコツ

伝わりやすいレポートをつくるために必要なポイントは、次の通りです。これらの基本を踏まえて改善を続ければ、これまで以上にわかりやすいレポートが仕上がるはずです。

 

1.適切なグラフの形式を選ぶ

グラフの形式を選ぶ際には、「何を基準として伝えたいか」を明確にしましょう。

 

例えば、時系列でデータが変化する様子を比較したい場合には、「折れ線グラフ」が最適です。日次・週次・月次のレポートを出す場合には、過去と現在を比較する必要があります。そうした場合に「折れ線グラフ」を用いることで、「施策実施前後の変化」にフォーカスして要点を伝えることができます。

 

そして、要素ごとのデータの大小を比較する場合には、「棒グラフ」が最適です。例えば、商品ごと・チャネルごとに当月のコンバージョン数を比較する際には、棒グラフを扱うことで、数値の大小が一目瞭然となります。

 

また、全体を100%として見たときの要素別の割合を示す場合には「円グラフ」を用いることができます。例えば、当月のコンバージョン数の割合をチャネル別に示す場合などです。しかし、円グラフには短所もあります。数値も合わせて記載しないと、要素ごとの大小が見分けづらいのです。そのため、極力「棒グラフ」を使用し、直感的に内容が伝わるように努めていきましょう。

 

そして、これらの形式を踏まえつつ、次の基本を押さえたグラフの作成を進めていきましょう。

 

2.原理原則を踏まえてグラフを作成する

グラフは数値の大小や変化を直感的に伝えられる反面、原理原則を踏まえないと、読み手を混乱させたり、作為的な意図があると疑われてしまったりする恐れがあります。だからこそ、次の原則は必ず踏まえるようにしましょう。

 

メモリの軸は1つに統一する

メモリの最低値は0(ゼロ)にする

過度な装飾は加えない

 

例えば、3Dの装飾は読み手の誤解を招きやすいため、広告の成果測定レポートでは使用しないようにしましょう。

 

3.伝わりやすい工夫を施す

最後にご紹介するのは、+αで実施したい工夫です。伝えるべきポイントがシンプルなほど、その内容は相手に伝わりやすくなります。ムダをそぎ落とすために、次のポイントを踏まえてレポート作成を行いましょう。

例:棒グラフで示す場合

グラフの縦軸のメモリを削除し、各棒グラフの上(横)に数値を記載する

グラフの枠線や罫線は削除する

伝えたいメッセージに関連する要素だけに色彩を加える

グラフタイトルを見れば「このグラフを通じて何を伝えたいのか」が明確にわかるようにする

 

読み手にポイントを伝えやすくするためには、的確なグラフのフォーマットを選び、ムダを削ぎ落したシンプルな表現を用いることが求められます。そして、その内容を踏まえて、次の改善施策を検討し、より高い成果創出に繋げることが大切です。

 

テクノロジーが進化し、マーケティングツールが高度化し続ける時代でも、改善の判断を下すのは人間に他なりません。だからこそ、今回ご紹介したテンプレートやノウハウを踏まえて、効果的な広告運用を行えるように工夫を重ねていきましょう。

次のホワイトペーパーでは、今回ご紹介した内容を踏まえ、ビジネスゴールを達成するための広告設計についてさらに詳しくご紹介しています。ご興味のある方は、ぜひご一読ください。

 

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