【マーケ・運用初心者必見】マーケティング戦略策定の流れと広告運用への活用方法

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マーケティング戦略と広告運用は、ビジネス成功への道しるべです。
広告運用者がマーケティング戦略を正しく理解することは、運用によって成果を上げるうえでも非常に重要です。

さまざまな媒体に関する深い知識と、魅力的な広告の作成。
この二軸のスキルに先立って、舵取り役となるマーケティング戦略についての知識を備えておけば、まさに鬼に金棒。ビジネスの成長を大きくサポートすることができるでしょう。

今回は広告運用者が押さえておきたい、マーケティング戦略策定の流れと広告運用への活かし方についてご紹介します!

 

 

マーケティング戦略の基本

マーケティング戦略策定の流れ

自社のマーケティング戦略を策定するためには、おおまかな策定の流れを掴んでおくことが第一です。
戦略策定の流れを理解することは、代理店などの支援会社にとってもクライアントの戦略理解の上で役立ちます。

マーケティング戦略は、以下の流れに沿って決めていくことが効果的です。

  1. 外部環境・内部環境分析
  2. セグメンテーション・ターゲティング
  3. ポジショニング

まずはこの流れを押さえておくことで、スムーズかつ効率的にマーケティング戦略を打ち立てることが可能になります。
次節から詳しい内容を見ていきましょう。

 

外部環境・内部環境分析と市場機会の発見

マーケティング戦略を立案するうえで、外部環境や内部環境の分析は欠かせません。
なぜなら、環境とは常に変化を続けるものであるからです。これらの分析を通じて市場機会を発見することで、競争で優位に立つためのポイントを押さえることができます。

外部環境分析

外部環境分析では、PEST分析や5つの力分析、市場・競合分析などを通して、自社にとってどのような市場機会や脅威があるのか、これから発生しうるのかを整理します。
特に技術の発展するスピードがますます加速している昨今では、自社を取り巻く外部環境がどのように変化しているのか、素早くキャッチアップする必要があります。

内部環境分析

内部環境分析では、バリューチェーン分析やマーケティング・ミックス(4P)分析を通して、自社の強みや弱みについて整理します。
これらの分析においては、特定のポイントに絞って分析するのではなく、バリューチェーンやマーケティングミックス全体で、どのような価値を生み出しているのか要素間の「つながり」を検証することが大切です。

なぜなら、要素間のつながりは、点としての各要素と比べて模倣の難易度がグッと上がるからです。
競合の「真似しづらいポイント」がそこには凝縮されていると言えるでしょう。

SWOT分析

そして、外部環境・内部環境を俯瞰して捉えるには、SWOT分析が効果的です。
外部環境(市場機会・脅威)と内部環境(強み・弱み)を掛け合わせることで、競合優位性はどの領域で生まれるのかを定義したり、これまで気付けていなかったチャンスを見出すことにも繋がります。

自社が成長するためのあらゆる可能性を整理した上で、次のステップに進みます。

 

セグメンテーション、ターゲティング

次に、自社が参入するべき顧客セグメントを選定します。
セグメントとは、共通の特徴やニーズを持つ顧客のグループのことです。企業の経営資源は有限ですから、いかに効果的なセグメントを発見し、資源を集中投下するかが成否を大きく分けます。

市場を細分化することをセグメンテーションと言い、その中から戦略的に狙うセグメントを定めることをターゲティングと言います。
顧客セグメントの分類・特定のためには、以下の方法が挙げられます。

顧客の特徴やニーズを調査

デモグラフィック情報(年齢、性別、職業など)とサイコグラフィック情報(ライフスタイル、価値観、関心事など)を収集し、顧客像を洗い出します。

顧客をセグメントに分類

共通の特徴やニーズを持つ顧客をグループ化し、セグメントを作成します。効果的にセグメントを分けるためには、それぞれの要素が漏れなくダブりなく(MECE)分けられていることが重要です。

セグメントの評価と選定

どのセグメントを目標に定めるかを判断するためには、6Rの基準を用いるのが効果的です。

・規模は十分か?(Relistic Scale)
・成長性はあるか?(Rate of Growth)
・競合状況は激しいか?(Rival)
・顧客にとっての優先順位は?(Rank)
・顧客へ到達可能か?(Reach)
・反応は測定可能か?(Response)

これらの基準を参考に対象のセグメントを評価することで、自社がターゲティングする際に最も効果が高いと見込まれる顧客グループの決定に役立ちます。

 

ポジショニングの決定

ポジショニングとは、あなたの商品やサービスが消費者の心の中でどのような位置づけを持っているかを決定することです。
適切なポジショニングができることで、競合他社と差別化を図り、「消費者に選ばれる理由」を明確にできます。

ポジショニングのポイント

ポジショニングを考えるうえでは、価値軸を2軸で描き、競合との差や優位性を考えることが重要です。

これにより、「商品やサービスが誰のためのものであるのか」「顧客にとってどのような価値が重要であるのか」を視覚的に捉えることができるようになります。
ポジショニングの目的は「顧客の頭の中に、競合と比べて明確で価値のある製品イメージを作り出す」ことです。
2軸で描くことによって、誰にとってもわかりやすい差別化ができているかを確認できます。

また、このときにぜひ押さえておきたいのが、訴求軸の書き方。
「○○がある」という書き方だけではなく、「○○できる」という顧客目線の言葉でも示すとよいでしょう。
顧客のニーズにどのように応えているのか、顧客が得られるベネフィットから考え抜くことでより明確なポジショニングを築けるようになります。

 

マーケティング・ミックス(4P)への落とし込み

ここまでの分析を通じて、市場機会の発見~参入すべき市場、届けたい顧客像と自社の価値を明確にしてきました。
この先、マーケティング・ミックス(4P)をはじめとする具体的な戦略へとさらに落とし込んでいくことになります。

以降の詳しい話は別記事に譲るとして、本記事では、ここまでの分析から広告運用で活かせるポイントについて、2つの側面からご紹介したいと思います。

 

マーケティング戦略を広告運用に活かす方法

顧客セグメントに応じた広告配信

これまでに、自社が参入するうえで資源を集中投下すべき顧客セグメントを設定しました。
これをもとに、広告戦略の立案から媒体の選定、クリエイティブの作成まで、一連の広告運用を効果的に進めることができます。

顧客セグメントに合わせた広告戦略

顧客セグメントごとの特性やニーズを分析し、それに合わせた広告戦略を立てることが効果的です。
例えば、若い世代をターゲットとした消費財の広告では、SNSを用いたプロモーションが効果的であると考えられます。また、通常の広告配信だけでなく、インフルエンサーとのコラボレーションでより成果を上げられることがあります。

反対に、SNSに疎い年齢層をターゲットとする場合には、これとは違う戦略を考える必要があるでしょう。場合によっては「Web広告よりいいプロモーション方法がある」という選択もあり得ます。
顧客セグメントの特性を十分に踏まえたうえで、広告戦略を打ち立てましょう。

適切な広告媒体の選択

顧客セグメントに応じて、適切な広告媒体を選択しましょう。
例えば、若年層向けにはSNSの中でも特にInstagramやTikTokが効果的とされています。また、BtoBの広告配信であれば、FacebookやLinkedIn等が候補に挙がるでしょう。

ターゲット顧客が広告に触れるシーンを考えることも大切です。ビジネスシーンでよく用いられるブラウザとしては、Google ChromeのほかにMicrosoft Edgeも一定のシェアを持っています。
あくまで一例ですが、特定層のビジネスマンにリーチするためにMicrosoft広告を選択するというのも効果的でしょう。

このように顧客セグメントを特定することで、適切な広告媒体を絞り込むことができます。

ペルソナを活用した広告クリエイティブの作成

顧客セグメントをより深く掘り下げ、ペルソナを設定することも効果的です。
ペルソナとは、ターゲット顧客の架空の人物像です。年齢、性別、職業、趣味、価値観などを設定し、広告や商材・サービスに触れたときにどのような反応をするのか想像するために役立ちます。

ただ属性を列挙するだけでなく、具体的な人物像を思い描くことで、顧客のリアルな反応やどういったニーズ、インサイトを持っているのかを深く掘り下げることができます。
ペルソナの設定により、「このバナーはクリックしてくれるはずだ」「このコピーにはきっと関心を示さないだろうな」とあらかじめ反応を想定でき、広告作成のPDCAに役立てることができます。

 

ポジショニングに基づく広告メッセージの策定

ポジショニングにおいては、競合とどのような違いがあり、かつ自社商品にどのような価値があるかを明確にメッセージ化することを目指しました。
これは、クリエイティブ作成を行う際にも”軸”となる重要な要素です。

2軸で洗い出した訴求軸はそのまま広告に活かすことができますし、そこからさらに訴求軸を広げていくこともできます。
また、クリエイティブコンセプトやコピーを考える際には、顧客にとって「分かりやすいメッセージであるか?」を判断する際に役立ちます。

例えば、「デザインに本格的に挑戦したい初心者デザイナー」にソフトをアピールする場合。
競合製品と比べて、プロも使っている機能が充実していることが強みだとしましょう。

「プロも使う機能が充実」という訴求軸は一見すると分かりやすく、価値のあるコピーに思えます。しかし、「だから何なのか?」と受け手に取られてしまっては意味がありません。
それよりも「今日から一流のデザイナーに」とベネフィット(顧客が得られる未来)をより明確に訴求した方が分かりやすく、顧客に刺さりやすいメッセージになるのではないでしょうか?
(もちろん、どちらの訴求がよいのかテストは必要です)

自社がどのように優れているのか、競合とどこが違うのかをより「受けて目線」で捉え直すためにも、ポジショニングの軸を活用することは効果的です。

 

まとめ

今回は、マーケティング戦略立案の流れと広告運用への活かし方について解説しました。

ご紹介した戦略策定の流れや活かし方はあくまで一例です。まずはご自身の担当される商材や顧客について、流れに沿って取り組んでみていただくことをお勧めします。
その中で、自分なりの視点やフレームワークの活かし方を見出すことができれば、より成果を挙げられるマーケター、広告運用者になることができるでしょう。

本日のまとめ

マーケティングの理解×広告媒体の理解で、成果を挙げられる運用者になりたいね!

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