来たる「ITP2.2」WEB広告運用に与える影響と対策

Tags: ITP2.2 運用型広告

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Appleが2019年に発表した「ITP2.2」。
事業者やユーザーに大きな影響を及ぼすと言われています。
広告運用の取り組みも変更せざるを得ないため、今回は、「ITP2.2」が広告運用に与える影響の広さと対策についてご紹介します。

そもそもITPとは?

ITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、
Appleが開発したインターネットブラウザ「Safari」に搭載された、
クロスサイトトラッキングを抑制するための機能を指します。2017年9月にAppleが発表してから、
何度かのアップデートを経て、今日の「ITP2.2」にまで至っています。

ITPの導入目的は、ずばり「ユーザーのプライバシー保護」です。
これによりクロスサイトトラッキングが抑制されると、複数サイトを跨いだトラッキングができなくなるため、
広告サービスを提供する側としては厳しい戦いを強いられることが予想されます。

増々トラッキングが困難に

前提として、ユーザーの行動履歴を追跡する際に利用されるCookieには、
「ファーストパーティCookie」と「サードパーティCookie」があります。

前者は、ユーザーがアクセスしたサイトで発行されたCookieを指しており、高い精度での計測が可能です。
しかしながら、同じドメインの中でしかCookie情報を引き継ぐことができないため、
「このサイトに訪れる前に、どんなサイトを訪問していたか?」といった情報は確認できないことになります。

一方で、後者の「サードパーティCookie」は、閲覧しているWebサイト以外から発行されるCookieを意味しています。
例えば、サイト内に貼られたバナー広告などで使われています。
サードパーティCookieの従来の目的は「広告効果を測定すること」ではありますが、
この仕組みを利用すれば、ユーザーの閲覧データを利用することもできてしまうため、プライバシー保護の観点からは問題視されていました。

そこで、Appleが発表した「ITP2.2」では、一定時間が経過するとサードパーティCookieを削除することを発表。
ユーザーの閲覧データを利用できないようにすることで、プライバシー保護の傾向を強めたのです。

では、このような動きは、各インターネット広告サービスにどのような影響を及ぼすのでしょうか?

Googleのコンバージョントラッキング対策

まず、最もユーザーの多い広告サービスの一つ「Google 広告についてです。
Googleは2017年、クリック情報をWebサイトと連動している「Google Analytics」のCookieに保持することで、コンバージョンの計測を行えるようにしました。
これにより、「ITP2.2」以降も広告効果の測定が可能になっています。

Facebookのコンバージョントラッキング対策

Facebook広告への影響を見てみると、Cookieの保持期間が24時間へと短縮されたことで、
少人数にリターゲティングしてしまい、個人に対するリークエンシー(配信頻度)を高めてしまうことが考えられます。
これはすなわち、同じユーザーに複数回、同一の広告が表示される恐れが出てくるため、広告主のブランドに対してネガティブな影響を与えることが予想されます。

また、コンバージョン計測に関しても、悪影響が予想されます。
ユーザーが初めに広告に接触してから24時間後以降にコンバージョンしても、既にCookie情報が削除されてしまっているため、正しい計測ができなくなるのです。
このように、必要情報が欠けてしまうことにより正確な計測ができなくなる点は、「ITP2.2」が広告主に与える悪影響の一つと言えるでしょう。

アフィリエイト広告のトラッキング対策

アフィリエイト広告を提供する各社(ASP)の対応については、プログラムの改修などに各社バラツキがあります。
しかしながら、基本的な方針には共通点が見られるようです。

例えば、ファンコミュニケーションズ社が運営する「A8.net」では、
「サードパーティCookie」ではなく「ファーストパーティCookie」を利用することでトラッキング計測を可能にしています。
従来のASP側がCookieを付与する形式を廃止し、広告主ドメインでCookieを付与することで、「ITP2.2」による弊害を回避する形を取っています。

ITP2.2への広告主側の対応策

最後に、広告主側が取るべき対応策についてです。
アフィリエイト広告のトラッキング対策であったように、「ITP2.2」では
「サードパーティCookie」を24時間で削除する一方で、「ファーストパーティCookie」は制御の対象とはしていません。
そのため、基本的な方針としては、ファーストパーティCookieによる計測やリターゲティングへと方針を変えることが望まれます。

このように、ユーザーのプライバシーが保護される一方で、広告主にとっては悩ましい「ITP2.2」。
ユーザーの個人情報や行動情報を守るための動きが世界的に広まりを見せる今、「Safari」以外にこのような動きが広まることも予想されます。

これまでは、Cookieからユーザーの行動を読み取り、リターゲティング・リマーケティング広告の配信を行う手法が主流だった広告配信サービス。
しかし、これからはユーザーの行動から属性や嗜好を類推する「シミラー・類推ターゲティング」が普及し始めるかもしれません。

規制と新たなイノベーションは、いつもとなり合わせです。これからも、Appleを始めとするメガ・プラットフォーマーから目が離せません。
またApple以外にも、運用型広告業界では最新のトレンド情報や運用ノウハウ等次々にアップデートされていきます。
そこで下記のページでは運用型広告におけるトレンド情報やノウハウをご紹介しておりますので、運用型広告業界の知識、ノウハウをアップデートしたい方は是非ご覧ください。

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